【皮膚疾患】かゆみの原因と鍼灸治療 よく効くツボ6つの組み合わせ
鍼灸養成college講師の寒河江幹です。
ですから、抗ヒスタミンとか副腎皮質のステロイド剤の使用が蔓延しています。
それらは対症療法に過ぎず根本治療ではありません。
永遠に、痒ければ毎回抗ヒスタミンの軟膏を塗るのです。
ヒスタミンとは体内のアレルギー反応を引き起こす物質のことです。
アレルギー反応により、湿疹により痒み・赤みなどを起こすのです。
<ヒスタミンの副作用>
・過敏症
・まれに皮膚の発赤・腫れ・痒みが現れる場合がある。
私は以下のツイートをしました。
#皮膚疾患 #痒み
痒みが生じる主な原因は肌のバリア機能の低下です。
肝臓や大腸の疲労・心因性・免疫力の低下など様々な要因があります。
そのようなかゆみには「鍼灸が効くよ」と言ってもたいてい誰も信用しません。
中医学では、かゆみにハリは常識的の行われています。— 寒河江 幹 (@poso1922) November 1, 2020
この記事で学べること
- かゆみの原因
- 痒みに効くツボ
- 痒みのセット治療穴
- 清熱セット治療穴
- 除湿セット治療穴
- 乾燥しているときのセット治療穴
- 帯状疱疹の神経痛
- 瘭疽(ひょうそ
- 老人性疣贅(ゆうぜい
- 魚の目
- ケロイド
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【かゆみの原因】
かゆみは、様々な原因で起こります。
肌にかゆみが生じる主な原因は、肌のバリア機能の低下です。
肌のバリア機能とは、肌表面にある「角層(角質層)」が、紫外線や花粉、ウイルスといった外部刺激が体内に侵入するのを防ぎ、その一方で、体内から水分や油分が蒸発するのを防ぐ役割のこと。
バリア機能が低下した肌は、うるおいを保てずに乾燥します。乾燥した肌は、刺激を感知する神経が肌表面にまで伸びてきて、外部からの刺激にも敏感に反応し、かゆみを生じやすくなります。
肌のバリア機能を低下させる要因は、日常生活の習慣や、現代に多い花粉やストレスの影響などさまざまです。かゆみを防ぐには、自分の症状の原因を知り、予防を心がけることが大切です。
代表的なかゆみは、内臓の疲労です。肝臓が疲労すると、体にかゆみが出ます。大腸が弱ってもかゆみが出ます。
かゆみが出る場所により、疲労している内臓を判断することが可能です。
精神面で大きな心因がある場合も、かゆみが出ます。
免疫力が低下すると、微小な生物の影響も受けます。
悪化のサイクル
「かゆい」 ⇒「掻く」 ⇒ 「患部を掻き壊す」 ⇒ 「化膿・悪化する」 ⇒ 「患部が拡大する」
「かゆい」時期 : 抗ヒスタミン薬 ⇒ 鎮痒成分
「掻き壊す」時期 : 抗生物質 ⇒ 殺菌消毒成分・組織修復成分
「炎症の悪化・拡大」時期 : ステロイド薬 ⇒ 抗炎症成分
【痒みに効くツボ】
中医学では、皮膚疾患はハリで治すというのが常識的に行われています。
経絡で言えば肺経と大腸経・肺兪 「風を治め血を治める」
*肺は皮膚をコントロールする
痒みに効くツボ:風池・風門・血海・膈兪・三陰交
清熱血(炎症を抑える):大椎・合谷・曲池・委中
去湿穴(浮腫を抑える):豊隆・陰陵泉
加湿穴(皮膚に潤いを与える):復溜・腎兪
精神安定作用(痒みによるイライラ):大衝・内関・神聡四穴
皮膚に栄養 : 足三里・中脘・三陰交
アトピー性皮膚炎は上記のとおりにはいかない
・食習慣
・環境
・体質(血熱・瘀血)⇒ 瀉血療法
<漢方薬>
老人性皮膚掻痒症(そうようしょう):当帰飲子
蕁麻疹:体内のアレルギー反応による皮膚への変化
<肺の宣発作用と粛降作用>
宣発:発散・散布の意
粛降:漢方用語で清粛・清潔・下降の3つの意味がある。
<脾の運化>
運:運搬
化:消化
脾虚になると皮膚に十分な栄養が供給されず水が溜まって湿を引き起こす⇒浮腫
<内因>
皮膚病の原因:心的なもの ⇒ 安心穴
心労 ⇒ 肝経の穴
熱:皮膚が厚い
風:かゆみの移動
湿:蕁麻疹および浮腫
燥:皮膚の落屑(らくせつ)=ふけ
瘀血:細絡・舌の暗褐色・腹部の圧痛
いろいろな治療方法
- 【痒みのセット治療穴】
- 【清熱セット治療穴】
- 【除湿セット治療穴】
- 【乾燥しているときのセット治療穴】
- 【帯状疱疹の神経痛】
- 【瘭疽(ひょうそ)】
- 【老人性疣贅(ゆうぜい)】
- 【魚の目】
- 【ケロイド】
【痒みのセット治療穴】
風池・血海・肩髃・三陰交・膈兪
【清熱セット治療穴】
大椎・曲池・委中・合谷・行間
【除湿セット治療穴】
豊隆・脾兪・陰陵泉・三陰交・合谷
【乾燥しているときのセット治療穴】
*肌に潤いを与える
健胃のために:足三里
補腎のために:腎兪・復溜
表熱証には ⇒ 太陽系の経穴
手の小腸経:後谿
足の膀胱経:委中・風門・肺兪
反表反裏証には ⇒ 小腸経の経穴
手の三焦経:外関
足の胆経:風市・風池
裏熱には ⇒ 多気多血の陽明系の経穴
手の大腸経:合谷・曲池
足の胃経:足三里
【帯状疱疹の神経痛】
皮膚病の中で一番ハリ治療が効くのは「帯状疱疹の痛み」の除去。
急性期:①「痒みのセット処置」+「清熱セット処置」+除湿穴
大椎・曲池・三陰交・豊隆・血海・外関
②水疱から少し離して15度~20度の角度で患部の中心に向けて刺鍼。
20分置鍼。
③華佗夾脊穴:疱疹の同じ角度 20~30分置鍼
④侵された経絡の治療
慢性期:①阿是穴 最痛点を中心に放射状に斜め刺鍼 20~30分置鍼
②華佗夾脊穴
③侵された経絡の治療
【瘭疽(ひょうそ)】
瘭疽:化膿性爪囲炎ともいい、指先に黄色ブドウ球菌が感染して爪の周囲が赤くはれ上がって痛みを伴う細菌感染症です。
<施術法>お灸:爪の真ん中と爪の根元の左右外側2~3mm 5壮
【老人性疣贅(ゆうぜい)】
疣贅:イボやタコのこと
<施術法>お灸:焼灼灸 親玉に当たるイボを直接灸で焼き切る
生姜でイボをはさみ大きめのお灸をすえる
根本が黒くなるまで据える
【魚の目】
<施術法>魚の目の真ん中に直接灸をする。
はじめの頃は熱くない。
数回据えるうちに熱くなる ⇒ 熱さを感じるとやめる
毎日据えて2週間ぐらいするといつの間にか消えている ⇒ 根気が必要
*途中で中断するとだめになる
【ケロイド】
献上組織へ染み出すように広がったミミズ腫れのような状態。
痛みやかゆみ、引き連れ感が長時間持続する。
肥厚性瘢痕と見た目の区別は難しいが、全くの別物。
<施術方法>
ケロイドは大きく膨隆して赤紫色をしている。
これは瘀血の典型的なもの ⇒ 瀉血