【実践経絡治療】過敏性腸症候群(IBS)と炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)のハリ灸治療

鍼灸

こんにちは、寒河江幹です。
近年、食生活の変化によって大腸炎に悩まされる患者が増えてきました。
ステロイドによる副作用や投薬がずっと続き難病指定されている潰瘍性大腸炎やクローン病の患者が東洋医学に救いを求めてくることが多くなりました。
東洋医学(特にはり灸治療)では、このような難病も対症療法ではないため多くの効果をあげています。
免疫力をあげることにより、その他付随する症状の緩和もみられ多くの患者さんに喜んでいただいています。

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過敏性腸症候群とは

《概要》過敏性大腸症候群は炎症や潰瘍といった器質的疾患は認められないにもかかわらず、下痢や便秘・腹痛などの症状が起こり持続するもの。

  • 20~40歳代に多く見られる・日本人は10~15%程度の方に見られる
  • 男女比は1:1.6 で女性にやや多くみられる
  • 男性は下痢型・女性は便秘型が多い

《原因》 大腸・小腸などの消化管の運動異常や知覚過敏・精神的なストレス。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

:大腸のみ

症状: 血便・発熱・腹痛・貧血・体重減少

:小腸から肛門迄含

深い潰瘍が慢性的に続き狭窄・瘻孔・膿瘍等の問題を起こす
症状:栄養不良・炎症反応・腹痛血便・貧血・低栄養

  1. 過度のストレス
  2. 腸内環境を乱す食生活
  3. 交感神経を緊張させる薬の服用

《西洋医学的治療法》

ご存知の通り西洋医学的処方は「対症療法」です。
潰瘍性大腸炎という診断が下ったら、それに合う薬を処方します。
代表薬:アサコール・リアルダ錠・ペンタサ・メサラジンプレドニン等
抗炎症薬と免疫抑制剤

抗炎症薬 (*ステロイドは炎症を抑える)

交感神経を緊張させる

呑み続ける

免疫力を低下させる

ステロイド(抗炎症薬)の副作用

  • 骨粗鬆症
  • 大腿骨骨頭壊死
  • 難聴
  • 副腎皮質機能不全
  • 糖尿病
  • 高血圧症
  • 精神異常
  • 欝病
  • 発育障害
  • ムーンフェイス
  • にきび
  • 口内炎

免疫抑制剤の副作用

  • 免疫力の低下
  • 腎機能・肝機能障害
  • 奇形児の可能性増
  • がんの発症リスクの増加

最悪の場合:大腸全摘出

【ここまでのまとめ】
□ なぜ大腸炎になったかというと悪い食生活などにより「免疫力が低下」したからです。
□ それを治すために、薬を呑み続けるとさらに「免疫力が低下」するのです。
□ つまり、永遠に治らないのです。

《もう一度 なぜ大腸炎になったかを検証します》

  • 人間の身体で免疫を司っているのは腸内細菌です。これが免疫の7割を占めています。
  • さらに分析すると Tレグ細胞(制御性T細胞)と言うのが免疫の恒常性維持で重要な役割を果たしています。
  • そのTレグ細胞をつくるのが腸内細菌のクロストリジウムなのです。
  • そのクロストリジウムの餌となるのが食物繊維と言われています。
  • 肉類・砂糖・乳製品は体内で腐敗するものですから、食べすぎに気をつけましょう。
  • 予防として食物繊維が多い青汁を飲むとよいとされている。

ドクターベジフル青汁

《東洋医学的アプローチ》はり灸治療

はり灸

東洋医学は、ひとつひとつの症状ではなくその症状を引き起こした原因を探り根本治療を施します。
ご存知の通り自律神経は交感神経と副交感神経に分かれています。
交感神経:緊張状態・興奮状態・ストレス
副交感神経:リラックス・休息しているとき
交感神経は消化機能を抑制し、副交感神経は消化機能を促進します。
つまり食事の時は副交感神経が働いており、緊張状態の時は食事がのどを通りません。

過敏性腸症候群(IBS)と炎症性腸疾患の治療方針は免疫力をあげるための臓器である肝臓の機能を高めることです。

【本治法】
脈をとり証を決定し、その証に合ったツボ(穴)を選ぶ。

例 肝虚の場合:陰谷穴・曲泉穴

【標治法】

患者例:クローン病(回腸末端炎) 女性・25歳・会社事務員
[主訴]下痢・腹痛
[現病歴]7年前より腹痛を伴う下痢が続き検査の結果「クローン病」と診断された。まったく好転しないので来院。
[所見]脈状「細・沈・遅」血圧 102/58 多角的症状はないが長年薬を服用しているので、女性ホルモンの低下がうかがわれる。
[処置]  ①「三陰交」「内関」「次髎」「大腸兪」の刺鍼
②「三陰交」「内関」に施灸7壮
③ C7の横V字型椎間刺鍼
[経過] 3日間続けてハリ治療をし、後日自宅で毎日施灸をする。 施灸を始めて間もなく症状は消失した。
[転帰] 治癒と認める。
[考察] 貧血に「内関」の施灸が著効した。灸によって血液中のリンパ球を増大させ消炎作用が起こり好転したのではないかと思われる。

「長野潔 鍼灸臨床 わが三十年の軌跡より」引用

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