【とっておきのツボ】秘方一本鍼伝書(3)【柳谷素霊】
寒河江幹です。
私は以下のツイートをしました。
#一本鍼 #柳谷素霊
古典鍼灸の重鎮である岡部素道、井上恵理、本間祥白、小野文恵、伊藤瑞鳳の師匠、柳谷素霊の名著「秘宝一本鍼伝書」を公開します。すでに廃刊のため購入はできません。https://t.co/LsxFEDDpcy— 寒河江 幹 (@poso1922) September 12, 2020
【柳谷素霊とは】
岡部素道、井上恵理、本間祥白、小野文恵、伊藤瑞鳳、宮入隆博の師匠
昭和2年現東洋鍼灸専門学校の前身である素霊鍼灸塾を創設。
「古典に還れ」をスローガンに、本治法をまとめた。
ちなみに私寒河江幹は、東洋鍼灸専門学校出身で伊藤瑞鳳、宮入隆先生に教わった最後の世代です。
同時に、上池栄先生の初期のセミナーにも参加しています。
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14 実証便秘の鍼 15 虚証便秘の鍼
取穴法:臍下2寸(石門穴)の部より左方1寸のところ
石門穴の5分左は四満穴(少陰腎経)のさらに左横5分のところということになる。
深度:2寸またはそれ以上刺入して肛門に響けば抜鍼する。
注意点:【実証便秘】患者に下腹部に力を入れさせて、吸気に刺入する。
【虚証便秘】患者の全身に力を抜いて呼気に緩やかに刺入する。刺入後弾鍼す。
石門穴の5分左は四満穴(少陰腎経)のさらに左横5分のところということになる。
深度:2寸またはそれ以上刺入して肛門に響けば抜鍼する。
注意点:【実証便秘】患者に下腹部に力を入れさせて、吸気に刺入する。
【虚証便秘】患者の全身に力を抜いて呼気に緩やかに刺入する。刺入後弾鍼す。
16 四十腕・五十肩の鍼
取穴法:肩グウ穴(陽明大腸経)・前方挙上時に痛む場合:三角筋下の前方凹部
肩りょう穴(少陽三焦経)・後方挙上時に痛む場合:三角筋下の後方凹部
刺鍼の方向:肩甲骨肩峰突起端の下縁を針の先端がすれすれにくぐるように貫通させる。
深度:1寸~1寸6分
注意:鍼の響きなければ刺しなおす。巨骨に補助鍼しても良し。
肩りょう穴(少陽三焦経)・後方挙上時に痛む場合:三角筋下の後方凹部
刺鍼の方向:肩甲骨肩峰突起端の下縁を針の先端がすれすれにくぐるように貫通させる。
深度:1寸~1寸6分
注意:鍼の響きなければ刺しなおす。巨骨に補助鍼しても良し。
17 肩甲間部のコリの鍼
取穴法:欠盆穴(陽明胃経)任脈上天突穴外方4寸、鎖骨下動脈拍動部。
刺鍼の方向:後方に刺入するようにして、やや上外方に向ける
深度:3分~1寸
注意:緩やかに刺入する
頚に響けば針先を外方に転向
手に響けば針先を内方に転向
胸内に響けば針先を上方に少し転向
肩甲間部に響くに至って弾鍼する。
刺鍼の方向:後方に刺入するようにして、やや上外方に向ける
深度:3分~1寸
注意:緩やかに刺入する
頚に響けば針先を外方に転向
手に響けば針先を内方に転向
胸内に響けば針先を上方に少し転向
肩甲間部に響くに至って弾鍼する。
18 肩甲上部のコリの鍼
取穴法:僧帽筋の前縁の下際を撫でるように探るとコリコリするところを感じる。
これを絡脈横居という。数か所ある場合もある。この阿是穴をとる。
刺鍼の方向:僧帽筋をつまんで筋下縁に沿うように刺入する。すなわち背中方向に向けて打つ。
深度:1寸3分~1寸8分
注意:刺鍼後置鍼し時々弾鍼する。
これを絡脈横居という。数か所ある場合もある。この阿是穴をとる。
刺鍼の方向:僧帽筋をつまんで筋下縁に沿うように刺入する。すなわち背中方向に向けて打つ。
深度:1寸3分~1寸8分
注意:刺鍼後置鍼し時々弾鍼する。
19 上実下虚症の鍼
取穴法:崑崙穴(太陽膀胱経・栄火穴)である。外踝後方の凹部のアキレス腱前側。
刺鍼方向:外踝とアキレス腱側から少し上方にある凹中のしこりに向けて打つ。
上方に響けば効く。
深度:1寸~1寸6分
注意:婦人の冷え性・肩こりに応用できる。
上実の症状は頭重・眼充血・耳鳴り・狭心症・胃痙攣等を指す。
脈を診て身体の側部の異常には丘墟穴・中封穴
前部の異常には解谿穴・三里穴・梁丘穴使用する
刺鍼方向:外踝とアキレス腱側から少し上方にある凹中のしこりに向けて打つ。
上方に響けば効く。
深度:1寸~1寸6分
注意:婦人の冷え性・肩こりに応用できる。
上実の症状は頭重・眼充血・耳鳴り・狭心症・胃痙攣等を指す。
脈を診て身体の側部の異常には丘墟穴・中封穴
前部の異常には解谿穴・三里穴・梁丘穴使用する
20 五臓六腑の鍼(華陀鍼法)
取穴法:Ⅰ 肩甲骨下縁まで 胸腔内の疾患
Ⅱ 肩甲骨下縁~TH12まで 腹腔内の疾患
Ⅲ L1~L5 骨盤腔内の疾患
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの督脈上のキョロキョロ・ゴロゴロした反応点の脊際。
刺鍼方向:直角
深度:Ⅰは1寸3分
Ⅱ・Ⅲは鍼が響くところまで。
Ⅱ 肩甲骨下縁~TH12まで 腹腔内の疾患
Ⅲ L1~L5 骨盤腔内の疾患
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの督脈上のキョロキョロ・ゴロゴロした反応点の脊際。
刺鍼方向:直角
深度:Ⅰは1寸3分
Ⅱ・Ⅲは鍼が響くところまで。