2020/11/09 (更新日: 2020/11/26)

【鍼灸治療】ストレスから来る心身症の肩こりに効く癒やしのツボ６選

鍼灸

鍼灸養成college講師の寒河江幹です。

　普段の生活における不満の鬱積・怒り・生活の辛さ・疲れといったストレス症状は五臓六腑の灰汁（あく）として頚から肩背部にかけてコリという症状になります。

私は以下のツイートをしました。

ストレス症状は、約1割ぐらいの方がそれぞれ腰痛や肩こりといった症状になって現れます。
　パソコンで1時間座って仕事をするとストレスによって頸部や背部の血管が収縮し血流が悪くなって肩背部の体表温度が1℃低下することがわかっています。
【治療穴】大椎・百労四穴・風巌・膏肓・至陽・膈兪

— 寒河江　幹 (@poso1922) November 8, 2020

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【ストレスから来る自律神経を整えるための治療穴】

　パソコンで1時間座って仕事をするとストレスによって頸部や背部の血管が収縮し血流が悪くなって肩背部の体表温度が1℃低下します。（ためしてガッテンより）
患者さんの多くは、そういった督脈上の異常に指圧してもらって初めて過敏になっているのに気づくことが多くあります。
そういった患者さんに自律神経を整えるための常用穴は以下の5つです。

• 身柱
• 神道
• 霊台
• 至陽
• 筋縮

膀胱経：頭頂より脳を絡う
督脈：風府より脳に入り脳戸に出る。

【ストレスから来る感情と五臓の関係】

五臓：肝　心　脾　肺　腎

五志：怒　喜　思　悲　恐

• 怒：怒は肝をや傷める　　⇒　打撲・内出血
• 喜：喜は心を傷める　　　⇒　高血圧・狭心症
• 思：思は脾を傷める　　　⇒　食べすぎ・働きすぎ
• 悲：悲は肺を傷める　　　⇒　冷え
• 恐：恐は腎を傷める　　　⇒　力仕事・房事過多

【肝】

「肝気虚すればすなわち恐れ、実すればすなわち怒る」

怒ると食欲がなくなる（消化器障害）　⇒　肝と脾は相剋関係（抑制）

肝鬱気滞：イライラ・不平不満・怒りをぐっと堪えて心に蓄積している状態　⇒　刃物沙汰（肝気上逆）

【脾】

脾は考えたり記憶したりする働きがある　⇒　度が過ぎると消化能力低下（脾気虚）

＜ある医大生の試験前と試験後の免疫力実験＞
□　10人の内8人は試験前に免疫力が低下　⇒　試験後免疫力アップ
□　10人の内2人は試験前の免疫力は変わらず　⇒　試験後免疫力低下　
＜理由＞試験が不合格

【肺】

肺の「魄」とは気力のこと。
肺の「志」の「憂う」は、鬱状態のこと　⇒　免疫力の低下

【腎】

「精と志」は物事を遂行する持続力
過度な恐怖は腎精を傷める

【自律神経と内臓の関係】

【気衝（陽明胃経）】

曲骨　外寸5分　横骨　さらに外寸1.5寸　気衝

気衝穴：任脈の曲骨外寸2寸で鼠経靭帯の上縁陥中　圧痛がある場合は肝経の異常
　　　　また生殖器疾患や泌尿器疾患があるときに異常を認める。

中極　外寸5分　大赫（だいかく・腎経）さらに外方1.5寸　帰来（胃経）さらに外方1寸　（子宮穴）

子宮穴：奇穴　気衝穴と同じ効果

【臨床例】38歳　女性　子育てのストレスによる頸部・肩背部の凝りとうつ状態

上焦：太陽穴・百会
中焦：大巨・気衝
下焦：血海・三陰交・太衝・合谷

【心身症の方へ　精神安定作用のある頚背部の穴】

1. 大椎：第7頸椎の下　別名（百労）交会穴
2. 百労四穴（奇穴）：正中線上後髪際下1寸の左右1寸外方の2穴　および　大椎穴左右外方1.5寸の2穴
3. 風巌（奇穴）：精神病に効く　側頭部胸鎖乳突筋の後縁　翳風の前方5分
4. 膏肓: 第4胸椎下外方3寸　「灸すると病癒えざるものなし」　腎虚の要穴
5. 至陽：第7胸椎下　神道・霊台・筋縮・膈兪とともに自律神経失調症治療穴
6. 膈兪：血会　消化器障害など広範囲に使用される