【逆子治療】賛否両論の逆子体操より至陰穴のお灸をおすすめする理由

鍼灸

鍼灸養成college講師の寒河江幹です。

逆子体操は効果があるなしで賛否両論です。中医学では一般的で日本でも古くから伝わっている逆子治療の方法として安全な至陰穴のお灸をおすすめします。

私は以下のツイートをしました。

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【逆子に対する基礎知識】

  • 妊娠中期までは、40%の赤ちゃんは「逆子」👉この時点では慌てる必要はない
  • 95%以上は正常👉予定日間近になると逆子でなくなっています
  • 基本的には、逆子は帝王切開で産むのが一般的

逆子の割合:妊娠25~27週 では10人に1人~10人の割合で骨盤位(逆子)とされるが分娩時の割合は全体の2~4%とされる。
高齢出産:帝王切開の割合 35歳以上25% 40歳以上30%

逆子の種類

  

経膣分娩が可能な逆子

単臀位(たんでんい):最も多い逆子の姿勢 お尻が子宮口に向いている(足は上に伸びている)
複臀位(ふくでんい):膝が曲がっているためお尻とつま先が子宮口に向いている状態。

帝王切開になる逆子

足位:伸ばした足が下になり、子宮口に向いている場合。
膝位:曲げられた膝が子宮口を向いている状態。
横位:体が横向きになっている状態。(厳密に言うと逆子とは区別される)

医師による外回転術

  • 1 仰向けに寝た状態で骨盤位置を頭より高くする
  • 2 子宮の筋肉を柔らかくするため点滴や痛み止めを投与する
  • 3 徒手でお腹の赤ちゃんを回転させる
□ 治る確率は60~70%とされ、医師の経験や技量に大きく左右される施術です。
□ 早産のリスクが有る。

逆子体操について

逆子が自然に治るように促す【逆子体操】

逆子体操のポイント

身体を温める:体が冷えると子宮の筋肉が収縮して固くなってしまいます。
ポジティブシンキングで行う:「逆子が治らなかったらどうしよう」とか「帝王切開をするとその後も続くことになるなぁ」といったネガティブな思考は熱が頭に上り下半身が冷える原因になります。

逆子体操の注意点

医師と相談しながら行う:避けたほうが良いケースもあります。
無理は禁物:ブリッジは腰痛を発症するリスクがあります。

殆どの場合は妊娠末期に通常の向きに戻ってくれるので世界中の研究によっても体操をやってもやらなくても逆子が治る確率は変わらないという説があり、諸外国では逆子体操は推奨されていません。

逆子体操の効果
妊婦

  1. 逆子体操には十分な医学的根拠はありません
  2. だからといって効果がまったくないというわけでもありません
  3. 28~30週になっても逆子の場合は逆子体操の指導を行う産院もあります

【注意点】臨月に入ったら逆子体操はおしまいにしましょう。子宮口が開いている状態で破水すると、赤ちゃんより先にへその緒が子宮口から出てきてしまう恐れがあります。

【お灸をおすすめする理由3つ】

治療穴至陰 井穴であり腎経の湧泉穴に移行するところ

  1. 成功率が高い:60~70%の高確率 臨月近くでも有効 逆子体操は臨月に入るとできません
  2. 安全:至陰穴にお灸をするだけ (*鍼の場合もある)
  3. 安価:帝王切開は別料金20万円ぐらいかかります。(保険適用3割なら約6万円)

【至陰穴が効く理由】

  • 至陰穴が所属する膀胱経は直接に子宮をまとわないが間接的に督脈を介して関係している
  • 任脈と督脈は子宮(胞中)から発生している
  • 腎経の会陰部で走行:腎経は会陰部に達したあと子宮をまとっている督脈や任脈の穴に交会しながら走行している

施術の反応

ジーンと気持ちよく響くまで据える(6~8壮)
お灸をした後胎動が激しくある

別の治療穴列缺(八脈交会穴の一つで、任脈と通じている)
奇経療法照海+列缺

【妊婦のための治療穴】

  1. 疲労で元気もなく皮膚がカサカサになっている状態:関元・足三里
  2. 憂鬱でため息ばかりついている状態(気鬱):気海・内関・太衝
  3. 血と水湿の停滞がある状態:三陰交・陰陵泉

施術回数:妊娠26週(約4ヶ月)~35週(約8ヶ月)前後 週1~2回
治療効果:早めの治療が効果的 おすすめは妊娠6~8か月の中期