【薬を使わない】うつ病治療【鍼灸で治してみませんか?】
こんにちは、寒河江幹です。
NHK今日の健康でも、心に効くツボ(うつ病治療穴)として「合谷」と「百会」が取り上げられました。「世界で普及が進む 鍼灸治療」
#薬を使わない #うつ病治療
NHK今日の健康でも世界で普及が進む鍼灸治療ということで、うつ病に鍼灸が取り上げられました。
①抗うつ薬は長期間飲み続ける薬です。
②抗うつ薬には眠気・口渇・便秘などの副作用があります。
③現行制度では、心療内科経験のない医師でも抗うつ薬を処方できます。— 寒河江 幹 (@poso1922) August 22, 2020
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【抗うつ薬の危険性】
- 抗うつ薬は脳の働きに直接作用します。
- 抗うつ薬は長期間飲み続ける薬です。
- 抗うつ薬は、「抗うつ薬中断症候群」と呼ばれる症状が医学的に認められている。⇒薬物依存
- 抗うつ薬はうつ病患者さん誰にでも効くというわけではありません。
- 抗うつ薬にはさまざまな副作用があります。
- ある抗うつ薬が効かない場合は別の抗うつ薬を服用するといったどんどん強い薬を服用することになる場合もあります。
うつ病は心の風邪ではありません。
【抗うつ薬の副作用】
イミプラミン(トフラニール)・アナフラニール:
パニック障害の代表的治療薬で以下3つの特徴があります。
- 効果が出るまでに1~2週間かかる
- 中枢神経抑制作用による眠気⇒自動車の運転は控える
- 抗コリン作用による自律神経系に現れる副作用としての口渇・便秘
【現在の医療制度】
その結果、1998年173億円だった抗うつ薬の売り上げは2003年には875億円に膨れ上がっています。
このような状況から患者さんからは
「薬をのんでいるのによくならない」
「のむとかえってしんどくなる」
というあってはならない事態になっています。
(中田こころのクリニック 院長より引用)
【鍼灸治療をしてみませんか?】
代表的な鍼灸治療の利点を3つご説明します。
- 副作用がありません。
- 根本治療をしますから、対症療法ではありません。
- 比較的即効性があり、治療効果がはっきりと表れます。
ただし、その為に守っていただきたいことがございます。
しかし、副作用に悩まされている方は薬を一時中断していただきたいです。
3~5回やっても変化がない場合もあります。
原因としては、薬害によって脈がはっきりしないことがあげられます。
つまりわれわれ鍼灸師は、脈を診て「証」を決定し施術します。
その根本の脈がわかりづらいため証を決定しづらいのです。
しかし、解毒や反応のあるツボの効果により脈も安定してきますのでしばらく時間を頂きたいと思います。
【施術手順】
- ① 問診
- ② 切診(脈診・腹診):証を決定します。
- ③ 処置
① 問診:現在の症状・既往歴などお聞きします。
② 切診(脈診・腹診):証を決定します。
男性・49歳・会社員
[主訴]恐怖感・イライラ・不安感
[随伴症状]手足の火照り・不眠・立ち眩み・めまい・耳鳴り
[合併症]慢性肝炎
[現病歴]4か月前に職場の移動があり、以来前記症状が発症。
専門医ではうつ病と診断され多量の薬をもらい服用しているが全く改善せず現在休職中である。
[所見]脈状「細・緊・数」 随伴症状は・薬の副作用と思われる。
③ 処置
- 1.「照海」「兪府」「天よう」「手三里」の留鍼15分
- 2.C7・T1T2の横V字刺鍼
- 3・指間穴の補鍼
- 4・「築賓」・「兪府」C7T1T2に皮内鍼の保定
- [経過]1回の治療で症状がかなり消失し、計4回2週間のハリ治療でほとんどの症状が消失し間もなく職場に復帰することができた。
- [転帰]治癒と認める。一年経過した現在再発は見られない。
- [考察]本患者の場合早期に治癒した要因は、内分泌・自律神経系を調整することと、本人が心の持ち方を変えたことであろう。
また、多量の服薬を中止したことも随伴症状を消失させた大きな要因と思われる。(鍼灸臨床 わが三十年の軌跡 長野潔より引用)
【解説】
- 脈状「細・緊・数」は女性ホルモン(エストロゲン)の低下により血中カルシウム濃度の変化に伴ういわゆる更年期症候群の典型。
足腰の冷え・背中の張り・肩こり・頭痛・イライラ・眼痛・易疲労・不眠などである。 - 1.の処置
「照海」「兪府」「天よう」「手三里」のセット鍼は扁桃処置
「照海」はステロイドホルモンを調節している経穴。
「兪府」は副甲状腺ホルモン(パラソルモン)調整している経穴。
*副甲状腺ホルモン(パラソルモン)が減少すると血中のカルシウムが減少する。
カルシウムは、血液の凝固・心臓の拍動・神経・筋肉の興奮性・細胞膜の透過性・乳汁の産生に関与している。 - 2.の処置
血管運動神経活性化処置法 目標個所は以下の通り。 C7=扁桃・咽頭・喉頭
T1.T2=脳・顔面・頸部 大杼
T1T2間外側1.5寸 *以下同様
T3=胸腺・肺 肺兪
T4=心臓・目 厥陰兪
T5T6=胃 心兪
T7T8=腸 膈兪
T9=肝 肝兪
T10=胆 胆兪
T11=膵 脾兪
T12=胃 胃兪
L1=上肢・鼡径部・副腎髄質 三焦兪
L2=腎・副腎皮質 腎兪
L3・4=腸・下肢 大腸兪 - 3.の処置
- 4.の処置
「築賓」「兪府」とセットで使う。このセット鍼は臓器機関の機能低下に有効。
「築賓」は解毒作用の特効穴である。
欝のとらえ方
東洋医学:五臓に異常をきたした結果精神症状が生じると認識している。東洋医学による精神症状の治療は、刺鍼により身体の異常(気血のうつ滞)を治療すればその他の副次的な矛盾(精神症状)も解決すると考えている。
【肝気うつ滞】
肝気うつ滞は、自律神経系の過緊張が原因である。
猛烈な憤り「肝気上炎」
↓
抑圧「肝気うつ滞」*内向的で几帳面な性格の人がうつ状態になりやすい。
精神的な緊張(ストレス)は、背部の筋肉の緊張を呼び起こす→「経筋病」
太陽膀胱経と太陽小腸経に障害が起きやすい。
これらは「脳」に入っている→「百会」
【施術方針】
- 後頚部の治療
- 背部の治療
- 叢刺(そうし)法
- 精神安定作用のある経穴
- 於血が精神症状の原因の場合
うつ状態の人は必ず後頚部にコリ感を伴っている→後頚部の治療
督脈としてあ門・神道・霊台
膀胱経として 天柱・膏肓・膈兪
胆経として頷厭・完骨・風池・肩井
肝の機能は「情緒を安定させ精神状態を快適に保つ」→
精神症状があるときはほとんどの場合、督脈と膀胱経を叩刺する(梅花鍼)
<例>神経衰弱や不眠
督脈と膀胱経に叩刺(こうし)
内関・足三里・三陰交・中皖に叩刺
叢刺(そうし)法:後頭部に縦と横に多鍼することによって治療する方法。
パニック症候群と不眠・うつ状態・ノイローゼ・自律神経失調症・頭痛に使用する。
縦は、下脳戸・風府・あ門に刺鍼する。
横は、風府から完骨迄6等分して、それぞれ1つの治療点として用いる。
精神安定作用のある経穴
壇中(八会穴・厥陰心包経の募穴):肝気うつ結の治療で1穴を選ぶとしたら壇中。10~20度の角度で上に向けて刺鍼する。
百会・四神聡穴(ししんそうけつ・奇穴)
百会の東西南北一寸のところに四神聡穴が分布します。
百会に向かって水平刺
「頭痛」「不眠」「めまい」「健忘」に効果あり。
太衝・三陰交・合谷と合わせて使う場合もある。
於血が精神症状の原因の場合
於血の存在は気滞の原因
①下腹部の圧痛硬結⇒ 血海 15~20分の置鍼 三陰交・膈兪も併用可
鬱の一つであるマタニティーブルーにも有効
②後頭部の細絡 ⇒ 瀉法