【経絡治療】「寝違い」「むち打ち」治療は鍼が一番効果があります。

鍼灸

「寝違い」「むち打ち症」でお悩みの人へ寝違えてしまうことがたまにあり非常につらいのですが、どんな治療が一番いいのでしょうか?

こういった疑問に答えます。

交通事故などでのむち打ち症に関しては、急性期(事故発生直後)などは整形外科医の手に委ねます。ある程度経過して改善がみられないとか回復が遅いなどの場合に鍼灸治療が効果を発揮します。ただ日本の現状では、ハリ治療がいいなという判断は本人がしなければいけない所です。特に交通事故などの場合は、保険会社との折衝をしなければいけませんし、ハリ治療に難色を示す保険会社が存在することは確かです。ただ、ハリ治療も交通事故などの後療法に認められていますから説得してみてください。

私は以下のツイートをしました。

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寝違いとむち打ち症の違い

ムチウチ
寝違いは経絡の病
ムチウチは頸椎の捻挫

整形外科医はむち打ち症の治療に苦慮しているのが現状です。

むち打ち症の治療手順

むち打ち症の場合まず初めに遠隔治療・特効穴による治療を行う。
その後に局所治療を行う。

① 治療前の痛みの状態を把握する
        ☟
② 経絡治療・奇経治療・特効穴の治療
→「治療前の痛みを10としたら今はどのくらいですか?」
        ☟
③ 阿是穴に刺鍼→「先ほどと比べて痛みはどうなっていますか?」
        ☟
④ 後日患者が来院したとき、その後の症状の変化を尋ねる。

【寝違いの治療】

まず、頚を走行する経絡は以下の6つある。

  • 督脈
  • 足の太陽膀胱経
  • 手の太陽小腸経
  • 手の少陽三焦経
  • 手の陽明大腸経
  • 足の少陽胆経

寝違いは手足の少陽経である三焦経・胆経・手の太陽小腸経に障害が受けやすい。
ムチウチは督脈や足の太陽膀胱経に障害を受けやすい。

<原因>
□ 睡眠中の頸部の不自然な姿勢や冷え
□ 過度の疲労

「寝違い」の5つの治療法

寝違い

「寝違い」第1の治療法

「落枕(らくちん)」:第2第3中手骨の中手指節関節の上方0.5寸
刺鍼後、頚を動かしてもらう

図引用:中尾医院https://ameblo.jp/nakao-skincare/entry-12399181620.html

「四瀆(しとく)」:手の甲側で手首とひじのほぼ中央

図引用:医道の日本https://www.idononippon.com/blockcalendar/2013/04/26.html

<奇経療法>

後谿(ごけい・こうけい)+申脈 のセット鍼

後谿:手の太陽小腸経 兪木穴 申脈と合わせて使う
督脈を治療する穴 耳の病にも良い

申脈:太陽膀胱経陽蹻脈 後谿と組み合わせて背部正中線の治療に効果を発揮する。

「寝違い」第2の治療法

「奇経帯脈」を利用した治療法

外関 + 足臨泣 + 帯脈 のセット鍼     *患側のみ両側どちらでもよい。
「外関穴」

「足臨泣穴」

「帯脈穴」

「寝違い」第3の治療法

「懸鐘(けんしょう)穴」:懸鐘(絶骨)は「足の三陽経の大絡」三陽絡はすべて頚項部を巡る

「寝違い」第4の治療法

「後谿」+「人中」 のセット鍼   督脈タイプの「寝違い」に有効

「人中」上向きに刺鍼

「寝違い」第5の治療法

落頚穴:奇穴 側頚部のやや前方、胸鎖乳突筋付近の痛み 「天容穴」と「天窓穴」の中間で胸鎖乳突筋上にある

むち打ちの治療

<頸椎治療の手順>

⓵ 後谿または懸鐘に置鍼して、頚を動かすように患者に指示する。

⓶ 下記のツボに刺鍼。 頚は動かさない。

  1) 大椎(督脈):すべての陽経はここで交わる 半身不随はここに毎日灸
  2) 華陀夾脊穴(かだ・きょうせきけつ):「第1胸椎から第5腰椎までで、それぞれの棘突起(きょくとっき)の下、両側に0.5寸離れた位置にあり、左右各々、胸椎の傍(胸夾脊)に12穴、腰椎の傍(腰夾脊)に5穴、合計17穴」
  3) 風池(足の少陽胆経):眼疾一切の穴(柳谷一本鍼)
  4) 天柱(足の太陽膀胱経):鼻の故障(鼻塞・嗅覚減退)の名穴 花粉症に天柱+百会 鼻塞は実 鼻水は虚 風邪以外の鼻づまりに効く
  5) 完骨(足の少陽胆経):不眠症の名穴でもある 
  *天柱・風池・完骨であたまの芯にある熱を抜くことができる。

【交通事故後遺症】めまい【それは椎間動脈不全症かもしれません】を参照。